ゲド戦記 全6冊セット(おすすめ!)

ゲド戦記 全6冊セット
価格: ¥ 7,350
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主人公は単なる正義のヒーローではない・・・。( 2006-08-05 )
この小説を知ったきっかけは、スタジオジブリがこの作品の映画化を決定した事でした。映画化されるのなら、その原作はどういうものなのかを知りたかったので買ってみました。結論から言いますと、「面白い」です。僕は、魔法使いというと皆が皆凄い力を持っていてそれを必ず正義の為に使い、世のため人のためになる行いをするというイメージがありました。ですが、この作品はそんな簡単なものではありません。
まず、主人公が人より優れている代わりに人より影を持っていたり、「魔法とは何か」という事について人一倍真摯に考えていたりします。魔法は単に使えば良いというわけではなく、もし仮に魔法を使うならば必ず副作用が出てくる事を認識しなければならないといった事まであります。「等価交換」というやつですね。あまり言ってしまったらネタばれが出てきてしまいそうなのでこのへんで・・・^^;。
とにかく、この小説は単なる「魔法使いが正義の味方で悪をビシバシとこらしめる」的な作品ではありません。読まれていない方は購入して読んでみてはいかがでしょう?損はしませんよ^^。
アースシーを越えて( 2006-07-23 )
この作品を、いわゆるファンタジー小説だと思って読んでみると雰囲気の違いに驚くかもしれない。最近のファンタジーブームから連想される、胸踊る冒険やサクセスストーリー、もちろん設定でガチガチになったライトノベルのような作品ではないからだ。架空の世界を越えて私たちにも重要な何かを伝えてくる、そのことが年代をこえて、また、何度読み返しても感動を与えてくれるのだと思う。そこがさまざまな読み手側の欲求不満を差し引いてもなお、認めなければならないこのシリーズの魅力だ。
この際、まとめて読みたい人に( 2006-07-08 )
ファンタジーの名作『ゲド戦記』。日本で最初に第1巻にあたる『影との戦い』が翻訳、出版されて30年ほどになる。かつて、岩波同時代ライブラリーで『影との戦い』を読んで以来、いつかは全巻読んでみようと思っていたが、なかなかきっかけがなかった。
この夏、スタジオジブリのアニメ映画が公開されることもあって、版元の岩波書店から大人から子供まで幅広い世代が手に取りやすく価格も手ごろなソフトカバー版が発売された。全巻出揃いセット販売が始まったところで全巻購入。人生の青年期から老年期までのテーマを扱い、奥が深い。自分のこれからの生き方に悩む全ての人にお勧め。
ファンタジー好きなら楽しめる?( 2006-07-08 )
スタジオジブリでアニメ化されることになりましたが、
大丈夫かな?とちょっと心配。
原作を読んだ感じだとストーリーが子供にはちょっと難解、
もしくは退屈かもしれない。
壮大な「アースシー」という竜が住まう魔法の世界、
その世界観を楽しむことができるならばいいのですけど。
大人でもTVゲーム的なファンタジーを期待してると
肩すかしをくらうのでは?
TVゲームのRPG的なものを期待されている方は
宮部みゆき著「ブレイブストーリー」をオススメします。
やっぱり同時代の作家の作品のほうが読んでいて、登場人物のセリフや
文章自体に違和感を感じないですしね。
ゲドの心の軌跡。( 2006-05-13 )
学生時代「指輪物語」と出会い、その完成度の高さに感激し、にわかファンタジー通を気取り、
もっと面白いファンタジー小説はないのかと捜し求めて出会ったのが本書です。
学生当時「ゲド戦記」は「影との戦い」、「こわれた腕輪」、「さいはての島へ」の3部作で完結しておりました。
「影との戦い」では血気盛んな若者ゲドが自分の影と戦い、影を抱きしめ受け入れることにより、
1人前の人間となる発想に感銘を受けました。
そして「名前」の持つ力についての解釈にも驚かされました。
「こわれた腕輪」では大巫女アルハが今や立派な大人となったゲドの導きで、
生まれ故郷を離れるときの心の葛藤が丁寧に描かれていて唸りました。
安住の地から自分を誘い出そうとするゲドを憎みさえしたアルハの心の動揺は、
「女の自立」、「自由の重さ」と言う今日的なテーマを扱っており、
『何もしないものは失敗もしない』という甘言をアルハがどう乗り越えて行くのかが見どころです。
「さいはての島へ」では老賢人となったゲドが若者と世界を破滅にもたらす諸悪の根源を封じる旅が描かれます。
血気盛んで功名心に満ちた若者に自分の昔を重ねながら、若者をいさめるゲドの心の成長ぶりの描写に感嘆しました。
後年、「帰還」、「アースシーの風」、「ゲド戦記外伝」の3作品が発表されましたが今のところ未読です。
理由はこれまで触れてこなかった「性」がテーマになっているからです。
ファンタジーの世界に「性」をテーマとして扱う必要性を感じないからでもあります。
最後になりましたが「ゲド戦記」のアニメ映画化を祝福いたします。
