【書籍】ライトノベル完全読本

【書籍】ライトノベル完全読本

日経BP社(2004-07-24)
定価 ¥ 1,000

[ 新価値自立の必要性について ] 2004-08-05 ★★★

 正直一読して圧倒された。“ライトノベルの実力”にではない。紙面から過剰供給される凄まじいまでの自意識にである。

 一例を挙げれば冒頭の『ライトノベル書評宣言』。ライトノベルを文芸の低俗品としてではなく正面から評価したいという意気込みは尊いと思うし、理解出来る。しかしわざわざまえがきを“宣言”に代える必要がどこにあるのか。そこまでして周囲を睥睨しようとする態度にまず躊躇してしまう。さらに「創作ジャンルとしていかなるものに劣らない」と訴えるからには既存の体系から自立した一分野としての価値を見出されなければならない。にもかかわらず「文壇で正当な評価を受けなければならない」と敢えて「文壇」を意識してしまうこの姿勢は一体何なのか。

 宣言を書いた文芸評論家のプロフィールに「書店員から文芸評論家に“転進”」とあることに注目して欲しい。ここから発散されているのは「一般大衆からの脱出」という強烈な自意識と優越感である。私は成り上がりを否定しないがこうした出版サイドのルサンチマンにも似た屈託が、本書が本来担うべき役割、つまり文壇と言う権威の相対化や、新しい分野を啓蒙することにおいてプラスに作用しているとは思えない。そこにあるのは“文学とは異なる良い作品を紹介したい”ではなく“文壇(という権力)を目指している私を誇示したい”という自己主張だけである。

 新たな分野の模索という意味ではどこかしら嘗ての前衛芸術の熱気がする。しかし今まで省みられなかったそれら作品群に光を与え、独自の価値を齎しめたのは作り手たちの純粋な創作衝動なのであって、決して「私」をひけらかした結果ではなかったという事実は念頭に留めておく必要があると思う。

 文壇に頼らず、はたまた商業資本からも離陸した純粋に新価値の胎動を謳いあげる“宣言”こそ私は聞きたい。現在のライトノベルの作り手ならば可能であると信じている。

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[ 奥が深い"ライトノベル" ] 2004-08-01
★★★★

奥が深い"ライトノベル"という印象を与えられました。

ライトノベルランキングなどもあり、判断し易いです。
(僕も投票しました)
放電映像さんなどの対談や、ガンダムの小説についてなども。
"ライトノベル好き"にオススメします。

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[ ライトノベルを読み漁った世代へ ] 2004-07-31
★★★★★

 日経BP社が出しているところから見ても、現在ライトノベルを読み漁っている層よりも若干上の層の、かつて読み漁った世代が読むと面白いと思われる本。
 ライトノベルの内容の解説よりも、それを取り巻く部分(編集やイラスト、歴史)などにスポットを当てている。

 ライトノベルのファンを増やすための本としては不十分と言えなくもないが、ライトノベルとは何かを理解する一助にはなるかと思われる。

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[ ライトノベル総まとめ ] 2004-07-27
★★★

ライトノベル周辺の情報(物語のみでなくイラストなど)が紹介されています。ガンダムファンで読書好きの人にはうれしい富野監督と福井晴敏の対談は興味深いものがあります。ただライトノベルという作品自体に魅力を感じるようになるかというと難しいところ。ライトノベルの発行数は把握しきれない程あるそうなので、このジャンルを知る入り口にこの本を読むにはいいのではないでしょうか。

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