監督ティム・バートン、主演ジョニー・デップの4度目の顔合わせは、ロアルド・ダール原作の人気ファンタジーの映画化。ウォンカ氏が経営する巨大なチョコレート工場に、5人の子どもたちが招待され、驚くべき体験をする。5人のなかで、唯一、貧しい一家の少年チャーリーで、天才子役のフレディー・ハイモアが名演技を披露している。ほぼ原作どおりの展開に、ウォンカ氏の幼少期のトラウマなど新たなエピソードが加わり、彼の人物像に深みが出た。
本作最大の面白さはバートンらしいブラック&シニカルなテイストだろう。子どもたちの性格や運命は原作以上に強烈だし、おかっぱ頭のジョニー・デップの演技も異様なインパクトだ。映像では、工場で働く小さな人々「ウンパ・ルンパ」や、クルミを割るリスたちなど、実写とCG、アニマトロニクスを駆使したマジカルな場面が必見。工場内のツアーは、テーマパークのアトラクションのごとく進み、各ポイントでのカラフルで奇妙な風景は目に焼き付いて離れない。自分にふさわしい題材を、うまく料理した映像で、バートンのひとつの集大成だと言ってもいいだろう。(斉藤博昭)
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[ ひさびさに、バートン印が満載の痛快作。 ] 2005-09-18
★★★★★
ティム・バートン印が満載の痛快作。冒頭の、主人公であるチャーリーの、今にも崩れてしまいそうな傾いた家の造形から、バートン・ワールドに、ぐぐんと引き込まれる。ウィリー・ウォンカの“金のチケット”を手に入れた5組の子供たちが、チョコレート工場に招待されてからの、とびきりキッチュで、ビザールな世界は、バートンの真骨頂と言えるモノで、ウンパ・ルンパ族がツイストするダニー・エルフマンの遊び心溢れる音楽は、「ビートル・ジュース」の“BANANA BOAT”の衝撃(笑撃)を遥かに超えて、爆笑ものだが、ただし、正直、少々長く、チョコの濃厚さの如く、胸にもたれる箇所もある。ハイテクおたくに天罰が下るパートは、“板チョコ”を“モノリス”にして、「2001年宇宙の旅」のパロディを敢行しているが(しかも、リヒャルト・シュトラウスの、あの有名な主題歌まで流して)、ただもじっただけの、バートンらしからぬツマラナサだ。むしろ、5人目にチャーリーが滑り込むまでの序盤の方に、映画的な魅力が満ち溢れていると思う。「アパートの鍵貸します」を想起させるソルト氏のナッツ工場の従業員たちのユーモラスな動きや、“金のチケット”を巡るチャーリー一家の、悲喜こもごものやりとりは、今、思い返しても、面白く、余韻が残る。ジョニー・デップは、相変わらずの名演、マイケル・ジャクソンを思わせるメイクで、クリアガラスに二度も体をぶつけながら、とびきり奇抜な主人公を、嬉々と演じている。
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[ 大人向けのビターテイスト ] 2005-11-09
★★★★★
ファンタジーとは言いながら、皮肉の利いたブラックな演出でした。
幕開け、人形が溶け出して目玉が流れ出るシーン、
ウォンカ氏幼少時の歯列矯正器はけっこうグロティスクで笑ってしまいました。(^^;)
チャーリー以外の子供達(&その親)は「人間の欲望」を極端に現した性格付けになっています。
対してチャーリーの純真な愛情と憧れ、貧しくとも健全な家族の人間性が対比する形で描かれています。
同様に豪華絢爛でピカピカにクリーン、夢を実現した工場内部と、
チャーリー一家の暮らしぶりの対比にまたまた苦笑させられます。
傾いで狭く寒い室内で、1台のベットに寄り添って寝てるしかない4人のジジババ殿ですが、
金のチケットが当たったとたん、タップを踊りだす本当は元気な老人なのでありました。
ウォンカ氏はチャーリーの拒絶によって自己の欠如を認識します。
そのことが二人の人間<ウォンカ氏ともう一人の人物>の心を癒します。
しんしんと降りつづける雪景色は人間の冷えた心を現していたのかもしれませんね。
原作者ダールの世界をバートン監督は遺憾なく描いています。
ジョニー・ディップはどこまで演技の幅を広げるんでしょうね。心憎い出来栄えでした。
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[ 子どもと一緒に楽しむ遊園地映画 ] 2005-09-21
★★★★
親子とも大ファンの原作にとっても近づいたこの作品。
一人で字幕版を見た後、子どもと一緒に吹き替え版も楽しんできました。やはりウィリーワンカさんは変なおじさんというイメージなので、ジョニー・デップでは若すぎたかなぁ。ビリー・ワイルダーのワンカさんと比べてはいけないと思いつつも、なんだかマイケル・ジャクソンみたいなので。
後半はチャーリーではなく、ワンカさんが主役になっていたし。
そのあたりで星をひとつ引かせていただきます。
でも大好きな大好きな映画。
DVD化の際には、お願いですから劇場公開版のように歌も吹き替えにしてください。
吹き替えが本当に上手で、すばらしかったと思います。
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[ 愉しいおもちゃ箱。 ] 2005-10-24
★★★★
ジョニー・ディップは流石に芝居巧者ですね。シリアスからちょっとオカシナ本作までこなしてしまうなんて・・・しかもこの映画は久々に妙な役なので演じていて愉しそうだったのが伝わってきました。
子供の頃、親に買ってもらった「チョコレート工場の秘密」。夢中になって読んだ記憶があり、その映画化という事で楽しみにして見に行きました。主人公の少年はもちろん、他のおデブちゃんの男の子、我侭娘・・みんな特徴を捉えていて笑ってしまいました。そして、チャーリーのおじいちゃん、見ていて「そうそう」と懐かしく思い出してしまう程良かったです。
工場の中の不思議で美しい映像、これはティムバートンならではですね、ちょっと急ぎすぎの感はありましたけどウンパルンパの歌も含めて充分愉しみました。
ラスト、原作とは違ったような気がするのですが・・・??あれは、あれでよし、かなと思います。「感動・コメディ・ヒューマン・サスペンス」どれでもない何といったらよいか分からない不思議なジャンルです。子供を連れて見に行っても喜ぶでしょうし、ちょっとブラックな側面もあるので大人が見て思わず笑ってしまったり・・といった一人で見に行くより、ご家族みんなで、といった感じの映画です。
子供の頃、ユメを膨らませていた本がどんどん映像になって飛び込んでくる・・・今の子供は羨ましいなあ、などと思ってしまいます。
でも、たまにはこんなおもちゃ箱を空けて想像力で満ちていたあの頃を懐かしみたいものだ。
最後一点、原作を知らない、ファンタジーは好きじゃない友達と見に行ったらかなり不評でした。感動の涙、厳密なストーリーを追う、というより単純に楽しめるタイプの方ならお勧めします。映画館は笑いに満ちた幸せな空間でしたよ。
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[ とても楽しい映画でした! ] 2005-11-04
★★★★
美味しいお菓子が作れなくなるなんて、
ウィリー・ウォンカも淋しかったのね。
貧乏だけど温かいチャーリーの家庭を見て、
彼は、自分の中の孤独に気づいてしまった。
家族のいない淋しさに、もうチョコレート
どころではなくなってしまったのね・・。
そんな家族愛の部分も良かったけど、
素直に、単純に、この映画は面白かった。
ウンパ・ルンパは歌と踊りが最高だし、
ウィリー・ウォンカの、あの歯並びの良さ!
リスちゃんも大活躍でキュートだし、
ちょっとブラックなところも素敵でした!
ディズニーランドのアトラクションみたい、
最後まで童心に戻ってワクワクしました!